e-Taxとは?概要とメリット
「e-Tax(イータックス)」は、国税電子申告・納税システムの略称で、確定申告を自宅からオンラインで提出できるサービスです。 インターネット環境があれば、税務署へ行かずに申告を完了できます。

e-Taxなら提出期限の延長特例や還付が早いなど、紙申告にはないメリットがいくつかありますよ。
e-Taxの特徴
e-Taxは、24時間利用可能で、提出の混雑を気にせずに作業できるのが特徴です。また、添付書類の一部省略が認められています。
- インターネットで提出完了
- 添付書類の省略が可能(一部)
- 還付金の処理がスピーディー
紙申告との違い
ここでは、e-Taxと紙申告の主な違いを比較します。
項目 | e-Tax | 紙申告(令和7年以降) |
---|---|---|
提出方法 | オンライン送信 | 税務署へ持参・郵送 |
提出期限 | 通常は同じだが、e-Taxは期限延長措置あり | 毎年3月15日 |
還付処理 | 早い(約3週間) | 遅い(約1〜2か月) |
必要書類 | マイナンバーカードなど電子証明書 | 印鑑・書類一式 |
申告控えの入手 | データでダウンロード | 原則収受印・控えの返却は無し |

紙申告だと控えの返却がないのは意外ですね…!これからはデータ管理が主流になりそうです。
✅ 確定申告の基本はこちら:
フリーランス・個人事業主の確定申告を徹底ガイド
e-Taxの事前準備
e-Taxを使うにはマイナンバーカードと利用者識別番号の取得が必要です。事前に準備を進めておきましょう。

どちらも一度取得しておけば、来年以降も使えますよ!
マイナンバーカードの取得
マイナンバーカードはe-Taxで本人確認を行うために必要です。取得にはいくつかのステップがあります。
- 交付申請書の提出
郵送・スマホ・パソコンで申請 - 交付通知書の受け取り
市区町村から届く - 受け取り予約
窓口での受取日を予約 - 本人確認・暗証番号設定
窓口で本人確認 - カード受取完了
即日交付完了

カードの交付には1か月以上かかる場合もあります。余裕を持って申請しましょう。
利用者識別番号の取得
利用者識別番号は、e-Taxの「アカウントID」のようなものです。国税庁のe-Taxホームページから簡単に取得できます。
- マイナンバーカードを使って即時発行が可能
- 郵送でも取得可能(時間がかかります)

番号は一生使うので、忘れないように管理してくださいね!
必要書類とデータの整理
e-Taxで申告する前に、必要な書類やデータをあらかじめ整理しておくとスムーズです。特に事業所得がある場合は、帳簿や控除証明書の準備が必須です。

書類をまとめるときは「所得」と「控除」を分けて整理すると分かりやすいですよ。
所得・控除証明書
次のような証明書が必要です。控除を受ける場合は忘れずに用意しましょう。
- 源泉徴収票(会社員・アルバイトの収入がある場合)
- 生命保険料控除証明書
- 医療費控除の領収書・明細書
- 寄付金控除証明書(ふるさと納税など)
事業所得の帳簿
フリーランス・個人事業主の場合は帳簿(仕訳帳・総勘定元帳)のデータが必要です。青色申告なら提出は不要ですが、保存義務があります。
- 会計ソフトからCSVやPDFでデータを出力
- 現金出納帳や請求書の控えも確認

帳簿は7年間保管が必要です。データでもOKなので、クラウドに保存しておくと安心です!
✅ 経費処理の具体例はこちら:
フリーランスが経費にできるもの・できないもの一覧【2025年版】
e-Taxで申告書を作成する流れ
ここでは、実際にe-Taxを使って申告書を作成・送信するまでの流れを解説します。 マイナポータルのログインから、控除額の入力、電子署名、送信まで5ステップです。

画面の指示通りに進めれば大丈夫です。途中保存もできますよ!
ログインから入力まで
まずはマイナポータルにログインし、申告内容を順番に入力していきます。
ステップ | 内容 |
---|---|
ステップ1 | マイナポータルへログイン |
ステップ2 | 所得・控除情報の入力 |
ステップ3 | 計算・確認 |
ステップ4 | 電子署名・送信 |
ステップ5 | 申告控えのダウンロード |
計算・確認のポイント
e-Taxでは計算ミスを防ぐため、入力したデータに基づいて自動計算が行われます。ただし以下は要注意です。
- 控除額・経費の入力漏れがないか確認
- 還付先口座の登録が正しいかチェック
- 医療費控除など証明書添付が必要な場合の手続き

金額の確認を怠ると還付が遅れたり、修正申告が必要になるので丁寧にチェックしましょう。
✅ クラウド会計の使い方はこちら:
開業freee・弥生を使った確定申告の進め方|クラウド会計でラクする方法
送信・控えの保存方法
申告書の内容を確認したら、いよいよ送信です。送信完了後は控えのデータを必ず保存しましょう。

e-Taxだと郵送や印鑑は不要ですが、データの保存は自己責任なので注意です!
電子申告の送信
すべての入力・確認が終わったら「電子署名」を行い、送信します。マイナンバーカードをセットしたICカードリーダーで認証が必要です。
- マイナンバーカードの暗証番号が必要
- 送信後、受付結果を必ず確認する
申告書控えのダウンロード
送信完了後は、申告書控え(受信通知付き)をPDFで保存します。万が一のトラブルに備え、データを複数箇所に保管しておきましょう。
- マイページの「申告等データ確認」からダウンロード
- 紙で保管する場合は印刷
- クラウドストレージへの保存も推奨

受信通知が「受付完了」になっていれば提出完了です。念のため数日後も確認しておくと安心ですよ。
よくある質問Q&A
ここでは、e-Taxを初めて使うときに多い質問をまとめました。
e-Taxと紙申告を併用できますか?
基本的にはどちらか一方で申告します。ただし、一部の届出・修正申告などは別途紙で提出が必要な場合があります。

迷ったら税務署に確認してから提出すると安心です!
マイナンバーカードがない場合はどうする?
マイナンバーカードがない場合は、ID・パスワード方式でe-Taxを利用できます。ただし、2026年(令和8年)以降はマイナンバーカードの利用が推奨される見込みです。
- ID・パスワード方式は税務署窓口での事前発行が必要
- セキュリティや利便性はマイナンバーカード方式の方が高い

今後はマイナンバーカードでの手続きが標準になります。早めに作っておくのがおすすめです。
まとめと次のステップ
e-Taxを活用すれば、税務署に行かずに確定申告を完結できます。マイナンバーカードや利用者識別番号を事前に準備し、画面の流れに沿って進めることが大切です。

最初は戸惑うかもしれませんが、一度経験すると来年以降もスムーズに申告できますよ!
不明点や不安がある場合は、税務署に確認するか、専門家に相談するのも一つの方法です。

手続きを代行するサービスや、クラウド会計ソフトの活用も検討してみてくださいね。
【退職・独立・フリーランス完全ガイド3-7】クラウド会計で確定申告
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